弁護士野口眞寿 離婚専門サイト|初雁総合法律事務所 > 離婚 > 50代専業主婦が離婚するときの財産分与|対象と割合を解説

50代専業主婦が離婚するときの財産分与|対象と割合を解説

長年、家庭を支えてきた50代の専業主婦にとって、離婚後の生活資金は大きな不安材料です。

夫名義の預貯金や不動産について、自分にも権利があるのか疑問に感じている方も多いはずです。

本記事では、専業主婦の離婚における財産分与の対象範囲と割合について、民法の規定や裁判所の実務を踏まえ解説します。

専業主婦でも財産分与を受けられる法的根拠

専業主婦であっても、婚姻中に築いた財産の分与を受けられます。

財産分与は民法768条に定められた権利で、夫婦が協力して形成した財産を離婚時に清算するものです。

家事労働は財産形成への寄与とみなされる

収入がない専業主婦でも、財産分与において不利になることはありません。

家事や育児、家族の世話といった労働は、夫が外で働き収入を得るための基盤を支えたものと評価されます。

裁判所の実務では、こうした家庭内での貢献も財産形成への寄与として扱われます。

したがって、婚姻期間中に夫が得た給与や、それをもとに蓄えた資産についても、妻は正当な清算を求めることができます。

長年家庭を支えてきた50代の専業主婦であれば、その寄与は決して小さくありません。

夫名義の財産も分与の対象になる

財産の名義が夫であっても、分与の対象から外れることはありません。

財産分与では名義ではなく、その財産が婚姻中に夫婦の協力によって形成されたかどうかが判断基準です。

夫の給与が振り込まれた預貯金口座や、夫の名義で購入した自宅であっても、婚姻期間中に築かれたものであれば共有財産として扱われます。

名義だけを理由に権利をあきらめる必要はありません。

財産分与の対象となる共有財産の範囲

財産分与の対象は、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた共有財産です。

一方で、婚姻前から持っていた財産や相続で得た財産は対象外となります。

共有財産に含まれる主な資産

共有財産には、婚姻中に形成されたさまざまな資産が含まれます。

老後の生活資金を確保するため、対象となる財産を漏れなく把握することが大切です。

主な共有財産として、以下のものがあります。

 

  • 預貯金や現金

  • 自宅などの不動産

  • 生命保険の解約返戻金や有価証券

  • 夫の退職金のうち婚姻期間に対応する部分

 

退職金は、支給が近い場合や支給の蓋然性が高い場合に、婚姻期間に対応する部分が対象となります。

50代の熟年離婚では退職金が老後資金の中心となるため、見落とさないことが重要です。

特有財産として対象外になるもの

夫婦の協力とは無関係に取得した財産は、特有財産として分与の対象外です。

具体的には、婚姻前から各自が持っていた預貯金や、婚姻中に親から相続・贈与された財産がこれにあたります。

ただし、特有財産かどうかの判断が難しいケースも少なくありません。

区別があいまいな財産がある場合は、弁護士に相談することで整理しやすくなります。

財産分与の割合と請求できる期間

財産分与の割合は、原則として2分の1です。

専業主婦であっても、この2分の1ルールが適用されるのが裁判所の実務です。

専業主婦にも適用される2分の1ルール

夫婦の一方が専業主婦であっても、財産分与の割合は原則2分の1とされます。

かつては収入の有無で割合が左右されるという考え方もありましたが、現在の実務では家事労働の寄与を対等に評価し、夫婦それぞれの取り分を原則として等しく扱います。

夫の収入が高かった場合でも、この原則は変わりません。

老後の生活を見据え、正当な割合の分与を主張することができます。

離婚後に請求できる期間の延長

財産分与は離婚後でも請求できますが、期間制限があります。

2026年4月1日施行の改正民法により、この請求期間は離婚した時から2年から5年へ延長されました。

あわせて年金分割の請求期間も5年に延長されています。

年金分割は、婚姻期間中の厚生年金の記録を夫婦で分ける制度で、財産分与とは別の手続きです。

老後資金の確保には両方の検討が欠かせません。

年金分割の具体的な分割割合や手続は、年金事務所へ確認することができます。

まとめ

専業主婦であっても、婚姻中に夫婦で築いた財産については原則2分の1の割合で分与を受けられます。

財産の名義が夫であっても、家事労働による寄与が評価されるため、正当な権利をあきらめる必要はありません。

預貯金や不動産に加え、退職金や年金分割まで含めて漏れなく把握することが、離婚後の生活を守るうえで重要です。

特有財産との区別や退職金の評価など、判断が難しい論点も多いため、離婚を検討する段階で弁護士に相談することで、状況に応じた対応を検討しやすくなります。

資格者紹介

Staff

野口 眞寿先生の写真

野口 眞寿Masatoshi Noguchi / 第一東京弁護士会

離婚や夫婦関係のお悩みに強い弁護士をお探しならお任せください。

私は文京区、板橋区、北区、江東区を中心に、離婚や夫婦関係のお悩みに関する法律のご相談に対応しております。
お困りの際は、おひとりで悩まずお気軽にご相談ください。。

所属団体・資格等
  • 第一東京弁護士会 住宅紛争処理審査会運営委員会 委員会
  • 医療問題弁護団
  • 公益社団法人 東京青年会議所
  • 文京区基本構想推進区民協議会 委員
  • 公益財団法人 文京アカデミー 評議員
  • 文京区倫理法人会
略歴
2008年 東洋大学法学部 卒業
2011年 東洋大学法科大学院 卒業
2011年 司法試験合格
2012年

弁護士登録 第一東京弁護士会(登録番号46872)

神保町法律事務所 入所

文京区 行財政改革区民協議会 委員 就任

東洋大学法科大学院アカデミックアドバイザー 就任

公益社団法人東京青年会議所 入会

2013年

初雁総合法律事務所 設立

公益財団法人文京アカデミー 評議員 就任

事務所概要

Office Overview

名称 初雁総合法律事務所
資格者氏名 野口 眞寿(のぐち まさとし)
所在地 〒113-0033 東京都文京区本郷1-4-4 水道橋ビル4F
連絡先 TEL: 050-3184-3790
対応時間 平日10:00~18:00(事前予約で時間外も対応可能です)
定休日 土・日・祝(事前予約で休日も対応可能です)
LINE公式アカウント

当事務所ではLINEでの相談対応が可能です。(LINE ID:@691yberd) お気軽に友だち登録して相談してください。

■登録方法について LINEの「友だち追加」からQRコードを読み取っていただくか、友だち追加ボタンをタップしてご登録ください。

URL:https://lin.ee/bWLXcxp

友だち追加